四月大歌舞伎昼の部(2006/04/14@歌舞伎座)

四月大歌舞伎

六世歌右衛門五年祭の追善興行ってことで、縁の演目がならんでいるそうな。筋書はどうしよっかなーと思ったが、夜の部は楽日に見るのでその時にすることにした。どうせなら写真入ってた方がいいもん。

狐と笛吹き

男性が演じる女性を見ることには何の抵抗もない。しかし、言葉が完全な現代語で、それも演じるのが福助となると、なんだかもう大変に生々しかった。男の身勝手ばかりが目立つ筋も好きじゃない。いくら傷心だからと言っても、抱いたら命を落とすとわかっている相手に迫るってのは、ファンタジーと位置づけるお話ではないと思う(ともねが自分から「命を落としてもかまわない、慰めたい」と言うんだったらともかく)。アーティストのくせにデリカシーに欠ける春方、梅玉に似合っていたような。

高尾

90歳に近いような役者が舞台に立って踊っている。カモメにとっては、そのことに感動するための一幕。

沓手鳥孤城落月 乱戦、糒庫

以前見たのは、魁春襲名の時だったかなあ。確か裸武者は勘太郎が演っていたと思う。だからそれなりの年齢の役だと思っていたんだけど、今回は国生くん。子供が演ることもあるのねー。にしても、あの両親の子供なのに、なんであんなにデブなんだろう。芝翫はいつも通り隙のないお芝居。精密機械のような役者だと思った。

関八州繋馬

魁春ががんばってた。って、どんな感想だよと自分でも思うんだけど、「はー、がんばってるなー」としか思わなかったんだからしょーがない。仁左衛門が先月とうって変わって隈取りの役で、見ていて楽しかった。時蔵は、ああいうお姫さまがとても似合ってると思う。こういう派手な演目を歌舞伎座で見たのは初めてだったので楽しかった。