メルローズ・プレイス Season 2-13+14+15+16(@ムービープラス)

2-13 Duet for One

アリソンが帰宅するとビリーの部屋はもぬけの空。留守電にジェイクからビリーへのメッセージが入っていたことで、ビリーがジェイクの部屋に移ったことを知ったアリソンは、その足でジェイクの部屋へ。なんとか誤解を解こうとするが、ビリーはねちねちとアリソンを責める。可哀想なアリソンは、会社でアマンダに「私をスティーヴの担当にして、ビリーとの仲を引き裂くつもりだったんでしょ」と八つ当たりをし、「言いがかりはやめて。自分勝手すぎるわよ」と怒らせる。さらには、残りの荷物を引き取りに来たビリーに「あなたは出て行ったんだから、私はスティーヴと付き合う」と言い、「僕が出て行ったからヤツと付き合う?君には自分の意志ってもんがないのかい?」と怒らせる。アリソン、面白すぎ。

何度もマイケルに頼まれたジェーンは、仕方なく見舞いに行く。マイケルは人生をやり直すために君の許しが必要だと言い、ジェーンは迷いながらも許すと言う。マットからキンバリーの死を伝えられたマイケルは落ち込むが、マットがデータ改ざんを後悔していると言うと「私がこんな状況なのに、君は自分のことしか考えていない」と責める。その言葉、そっくりそのまま叩き返しちゃれ、マット。そんなマイケルはリハビリ施設に入院することになる。個室に空きがなく大部屋に押し込まれたマイケルは、荷物を持ってきてくれたジェーンの同情を引くことにまんまと成功し、彼女のアパートで面倒を見てもらうことになる。さすがのロバートもそれには賛成できず、二人は気まずい雰囲気。

家賃が払えないシドニーは、ローレンの元で売春を始める。初めての客は紳士的なナイスガイで、シドニーは行為が済んだ後「あなたならお金出さなくてもセックスできるんじゃない?何をしている人?」とはしゃぐ。(お仕事にもかかわらず)寝た相手がちょっといい男だと、つい好意を持ってしまう体質のようだ。男はにこやかかつ曖昧に答えた後、「質問はするな」と厳しく言って帰って行く。シャワーを浴びながら泣くシドニーだが、それは慚愧の念からではなくて、おそらく「えーん、私やっぱりひとりぽっち」ってことなんだろう。さて、ローレンから正式にメンバーとして認められたシドニーは「自由に使って。元は取るから心配しないで」ともらったカードで買い物をしまくる。突然羽振りが良くなったシドニーを心配したジョーは、「私はあなたの味方よ。なんでも話して」と言う。言っちゃおうかな、頼っちゃおうかな、と一瞬思ったシドニーだが、その時ポケベルでローレンに呼び出され「仕事」に行くことにする。しかし見るからに胡散臭そうな今度の客が、アタッシュケースからSMグッズを取り出したため、啖呵を切って逃げ出す。その後ローレンに「私に恥をかかせたわね。自分が何様だと思ってるの?」と凄まれたシドニーは、二度と逃げ出さないと約束させられる。

母親の急病でしばらくロシアに帰らなければならなくなったカーチャ。マットはニッキーを預かることにする。

2-14 Strange Bedfellows

マイケルが、ジェーンの留守にベッドから転げ落ちてじたばたしているところに、シドニーが現れる。起こしてくれと頼むマイケルに、素直に自分を受け入れれば起こしてやると言うシドニー。マイケルは仕方なく、友達として受け入れると言う。シドニーはにっこり。つか、ニヤリ。

ティーヴが半年間パリに行くことになり、アリソンは動揺する。帰宅するとスティーヴから新車のプレゼントが届き、カードには「最後にディナーを」。ディナーの席でアリソンがビリーと別れたことを聞いたスティーヴは、週末新車で牧場までドライブしようと誘う。その夜ベッドイン寸前に、アリソンはビリーを愛していることに気づく。スティーヴに「失ってみて初めて大切さに気づくってこと、あるわよね」と言うんだけど、アリソンには学習能力というものがないので、この先何度も失っては気づきを繰り返すことになるのよね。スティーヴは大ショックで思わず「あんなビリーのどこがいいんだ」と口走ってしまう。せっかくここまで紳士だったのに、だいなしだわ。つっても「ハンサムで魅力的」という設定だったこのスティーヴ、どこがどうハンサムで魅力的だったのか、とうとうわからずじまいだった。

ビリーと同僚のシリアは、取材のためビデオデートをする羽目になる。すっかり金持ちコンプレックスに陥っているビリーは、家や車の質問ばかりしてくるデート相手に「女は愛が欲しいなんて言いながら、実は金が欲しいだけなんだ」と言い捨て、デートはおじゃん。翌日その話を聞いたシリアが「あなたの欠点はその子供っぽさよ!」とプロ意識の低さを責めると、逆ギレしたビリーは「女なんて必要ないって記事を書くよっ」と捨て台詞で立ち去る。

パルマーの詐欺を証明する書類を手に入れたジェイク。これでお役御免と思ったが、盗聴器を仕掛けて手口を聞き出すようFBIから言われる。自分が関わっていることをアマンダに知られたくないと断るが、お上は有無を言わせない。その夜アマンダは、自分を支え理解してくれ、心を開かせてくれたお礼に、クリスマスのスキー旅行に招待すると言い出す。ジェイクは再度FBIの依頼を断ろうとするも受け入れられず、パルマーの詐欺行為を暴くことに成功する。保釈されたパルマーは迎えに来たアマンダに、詐欺を働いていたのはジェイクで自分ははめられたんだと言い、アマンダは恋人よりも父親を信じる。信頼していた人間に裏切られた(と信じた)アマンダはショックでジェイクの説明をまるっきり聞かず、アパートを立ち退くよう言う。

そんなこんなで、それぞれヤケを起こしているアマンダとビリーは、勢いでベッドへ。

2-15 Under the Mistletoe

ここまで見事な活躍を見せるシドニー役のローラ・レイトン*1、まだレギュラー扱いではないが、この回から名前の下に"as Sydney Andrews"とついて、ちょっぴり出世。

アマンダの部屋で目覚めたビリーは昨夜のことを後悔するが、アマンダは「ゆうべはとても素晴らしかったわ」と意に介さない。あたふたとジェイクの部屋に戻ると、そこにアリソンが訪ねてくる。ビリーが居留守を使ったため、アリソンはジェイクに「ビリーに会社のクリスマスパーティに来てって伝えて」と頼む。ビリーがパーティに行くと、アマンダはすっかりビリーと付き合う気になっている。アリソンがはビリーに、スティーヴとは何もなかった、やり直したいと頼むが、ビリーは断る。

マットにプレゼントは何が欲しいか聞かれたニッキーは、パーティがしたいと言う。カーチャからプレゼントが届き、ニッキーは大喜びする。そんなニッキーを見るマットも幸せを感じる。

なかなか快方に向かわないマイケルは、イライラしてジェーンに絡む。クリスマスをロバートと過ごすと言われると、イライラは倍増。どこまでも俺様なマイケルだが、ジェーンが雇った肝っ玉母さん然としたナースに諭され、自分の言動を反省する。そして、パーティをしているロバートの家へ行き、二人に今までのことを謝罪する。しかし手違いでタクシーが帰ってしまったため、ジェーンはマイケルを送ることにし、ロバートは腹を立てる。

いつの間にかナンバーワンになっているシドニーは、周囲の目を誤魔化すためにウェイトレスの仕事も続けている。店にローレンがやって来て、今夜の客のメモと「今夜を乗り切るため」の麻薬をこっそりシドニーに渡す。その怪しげな雰囲気を見ていたジョーは「今の誰?」とシドニーに訊ねるが、「ただのうるさいお客さんよ」と煙に巻かれる。客のところに行き「君の話を聞きたい」と言われたシドニーは、デザイナーになりたい、センスには自信があるからあとは技術を磨くだけ、いつか必ずビッグになってみせる、と、自分に言い聞かせるように語る。言葉は強いが、目には涙。客と別れた後、彼女は教会で涙ながらに懺悔をする。

夜になり、中庭ではパーティが始まる。ニッキーを中心に盛り上がっているなか、カーチャから電話が。カーチャはモスクワに残ることを決め、ニッキーもモスクワに帰ることになる。ママに会えると喜ぶニッキーを抱きしめながら、マットは必死で泣きたいのを堪える。

それぞれの翌朝。
アリソンが目を覚ますと、リビングではビリーがツリーの飾り付けをしている。二人は謝罪しあって、和解する。アパートの入口にぶら下がったやどり木の下でキスする二人。それを見たアマンダは複雑な表情。
ジェーンとマイケルが和やかに話しているところに、ロバートがやって来る。昨晩のことを謝るジェーンに、自分こそ心が狭かったと言うロバート。二人は抱き合いキスをする。これまた複雑な表情のマイケル。
ベッドでうだうだしているシドニー。そこにローレンが「たとえ不躾でもプレゼントは自分で渡す主義なの」と現れる。シドニーが仕事を辞めると言うと、案外快く承諾し、「いつでも戻っていいのよ」と微笑む。
マットは空港でニッキーに「鞄は離しちゃダメだよ」「困ったことがあったら、あのお姉さんに言うんだよ」などなど、細々と注意している。アテンダントに連れられて、一度搭乗口に向かいかけたニッキーは、突然振り返ってマットに駆け寄る。「大好きよ、マット。絶対忘れない」とマットを抱きしめた後、ニッキーは再び搭乗口へ。涙を止められないマット。

2-16 Reunion Blues

ビリーはアマンダに、例の晩のことは秘密にして欲しいと頼み、アマンダも了承する。「あなたとやり直せるんじゃないかと思ったけど、大切なことを忘れてたわ。あなたはガキよ」と言い放つアマンダ。……イソップ物語? 面白くないアマンダは、アリソンをスティーヴの会社の担当から降ろす。ショックで落ち込むアリソンから話を聞いたビリーは、心中穏やかでない。

アマンダはやっきになってジェイクをアパートから追い出そうとする。仕事中のジョーを訪ね、以前ジェイクがジョーの部屋をメチャクチャにしたことを告訴して欲しいと頼んですげなく断られたり、ドアの鍵を替え荷物を外に出しと強制手段を講じたり。しかし自分の部屋の水道が破裂してしまい、「立ち退きを取り消すなら」という条件でジェイクに修理してもらって、結局追い出すことを諦める。そんなこんなの中、パルマーから連絡があり、不正をしていたのはジェイクではなくパルマーであることを知らされる。刑務所に入るのは嫌だから逃げると言う父親を情けなく思うアマンダは、ショックで泣きながらジェイクを訪ねる。

ジョーはサンフランシスコでの、高校の同窓会に出席する。親友だった友達にさえ忘れられていて退屈な思いをしていたジョーは、ボーイフレンドだったリードと再会する。刑務所から出てきたばかりだと言うリードに驚くジョーだが、自分の釣り船に乗せた客が麻薬の密売人だった、自分は無実だと言い、ジョーもそれを信じようとする。

マイケルはリハビリの効果が出て、松葉杖で歩けるようになる。シューターズで飲んでいるマイケルを見つけ、お祝いを言うシドニーだが、素っ気なく追い返そうとされてヒステリーを起こす。そこにやって来たジェイクは、マイケルから二人の関係を聞き呆れる。

シドニーはシューターズの客に「ローレンから聞いた。デートしてくれ」と言われる。「もう辞めたの」と一度は断るシドニーだが、金なら幾らでも出すと言われて「2000ドルなら」とOKする。部屋に行ったシドニーが金を受け取ってみると、相手は刑事だった。逮捕されたシドニーを迎えに行き、保釈金を払ったマイケルは、誰にも言わないでと懇願するシドニーに「君は私に大きな借りが出来たんだ、覚えておけ」と凄んで、ローレンの抱える女の子たちの中で、いちばん美人でセクシーな子にロバートを誘惑させ、現場をビデオに撮るよう言う。ロバートは堅物だから無理だと答えるシドニーだが、男なら誰だってそういう誘惑に負けると自信満々なマイケル。マイケルって、自らのために周囲を不幸にすることになんの躊躇もないんだけど、おもしろいことに、その結果彼自身がハッピーになるかと言うと、そうでもないことが多いのよね。

*1:この当時はもうジェイク役のグラント・ショーとつきあってたのかな。その後マット役のダグ・サヴァントに乗り換えて、略奪の末結婚した。