アッコちゃん
林真理子の新刊『アッコちゃんの時代』絡みで、「アッコちゃん」が女性ファッション誌に出ていると聞いて立ち読みしてきた*1。
夜遊びは週に1度するかしないかといった程度の、基本的に真面目な学生さんだったわたしでも、彼女の顔と名前は一方的に見知っていた。もっと美しかったりスタイルが良かったりする女のコはいくらでもいたが、曰く「オヤジキラー」、曰く「小悪魔」と評される彼女は、なんとも表現のしようのないオーラを纏っていたように思う。偏った上昇志向を持っているのであろう女のコがゴロゴロいるなかで、彼女にはそんなコたちの多くが醸し出しているギラギラ感はあまり感じられなかった。彼女としょっちゅう一緒にいた「S美ちゃん*2」がギラギラタイプだったので目立たなかったのかもしれないが。
同世代のかわいらしいコが、いくら半端でない金や力があるとはいえ50過ぎで外見も良くないオヤジ(つか当時の感覚でいえば『お爺ちゃん』だよ)ばかりとつきあっていることには様々な見方があったようだが、男と女のことなんて当人同士にしかわからないしねー(ヤな10代だな我ながら)、きっとオヤジに飽きたら「青年実業家です!」みたいな人とあっさり結婚するんだろうなぁなんてわたしは思っていた。だから、結局そのオヤジと結婚したと聞いて「え゛。単純にオヤジ好きだっただけ????」と驚いたりもした。
とまあ、そんな「アッコちゃん」。今はどんな姿なんだろうと物見高い気持ちで雑誌を見て拍子抜けしてしまった。確かにキレイと言えなくもないけれども、なんか、こう、ご近所にいそうな雰囲気で、あのオーラの片鱗もなくて(実際に見たら違うのかもしれないけど、それにしても)。が、インタビューを読んでみてなんとなく納得できたような。うろ覚えだけれど「自分を好きになる人が好き」というようなことを言っていて、あまり物事に頓着しないタイプ、自分以外に興味がないタイプ*3と見た。
でも年月って残酷。と、己をも振り返りつつしみじみ思う秋の夜長。
- 作者: 林真理子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/08/30
- メディア: 単行本
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