SOUL OF どんと 2005@SHIBUYA AX(2005/01/30)

ゲームはお休みしてSHIBUYA AXへ。ライブや芝居を見に行く頻度が高い街ではあるが、若い娘さん時代から渋谷は好きじゃない。可能な限り原宿方面から向かう。今回も。


今年で3回目だというこのイベント(チーコさん曰く「法事」)、見に行くのは今回が初めて。チーコさん周辺の精神世界というか、宗教チックというか、そういう雰囲気が好きではないので(『どんと院』ってなに、『院』って)今まで避けていた。とらえどころのない浮遊感が魅力ではあったけれど、そのじつ地面にしっかりと足を着けていた人だと思う、どんとって。身体はなくなっても魂は永遠? 否定する気はないが、あまりそればかり言われると生理的に拒否反応が出てしまう。
で、今回足を運ぶ気になったのは、玉城三原永井と元ローザ・ルクセンブルグが3人揃うと聞いたから。ノスタルジー上等。


到着すると古いライブ映像が上映されていた。バンドの大きさの差で、ボ・ガンボス時代のはいろいろあれどローザは解散ライブしかないのが寂しい(そしてこの寂しさが最後まで続くこととなる)。
2階から見下ろすと下のフロアはもうぎっしり。ゲストミュージシャン目的の若い子たちだけだったらどうしようと思っていたが、わたしのような世代も少なからずいてなんとなくホッとする。

ゲストはみなボ・ガンボスの曲をうたい、唯一かまどうま(だっけ? くるり岸田+ニール&イライザ堀江)が『橋の下』と『シビーシビー』を演った。とても良かったが、バンドが休憩タイムでちと残念。まさかこのままローザ演らずに終わらないよね、でもこのメンツならあり得るかしらとハラハラしていたら、その休憩開けに玉ちゃんボーカルで『ニカラグアの星』。この曲の、歌に入るまでの長い長いジャムセッションみたいなのが好きだったけれど、今回はさすがにあっさりと終了。こういうイベントだしね。歌詞間違いもご愛敬。
さて宴は進む。
ローザローザと言ってはいるがボ・ガンボスも好きなのでフツーに楽しく見ていた。そう、YUKI登場までは。1曲うたって「どんとさんにギュッとされてるみたい」と涙声になり、すかさず客席から「がんばれー」の声。溢れる涙を堪えるふうに宙を見上げるYUKI。この光景に寒さと痛さと痒みを感じたのはわたしだけですかそうですか。血も涙もないですかそうですか。彼女に対しては今まで好印象も悪印象も持っていなかったのに、一発で「YUKI=イタい人」とインプットされてしまいましたとさ。
どうにも痒みが残り、あとはなんとなくぼーっと見た。やっぱり清志郎は特別なんだなぁとか(ゲスト陣で彼だけが「どんとに憧れて」じゃなくて「どんと『が』憧れて」た人だし)、やっぱりアンコールはチーコさんワールドなんだなぁ*1とか、どうも下手(しもて)サイドで物語が進んでいくなぁ、バンマスがKYONなんだろうから当然なのかなぁとか、玉ちゃん中年太りするかと思ってたけど痩せててよかったなぁとか、やっぱりいちばん好きなドラマーは三原さんだなぁとか。


楽しかった。でも、来年は行かない。

*1:帰り道「あれいらない」と言っていた人もいたが、わたしはあの1曲で済んで良かったと思った。もっと全体的に彼女色の強いイベントなのかと思っていたから